Heijastin

KahelOS Review

開発継続して欲しい。

フィリピン生まれの明るくお洒落な雰囲気に溢れた KahelOS は僕にとって強い思い入れがある Distro だ。素敵な Artwork に惹かれ何度も試したが、動かしたくても動かない。32bit のみ対応という制限もあるし、僕の環境とは相性が良くないようだ。正常動作するなら、かなり楽しいだろうと思う。

僕は KahelOS のために専用 SSD を1台購入した。

KahelOS 030712 i686 Official website: KahelOS Community

Screenshot は VirtualBox から取得したのもの。KahelOS には Guest Additions の導入を試みてもエラーとなってしまう。ちょっとした Hack を行わないと Gnome 3 に切り替えることは難しいようだ…

何と言っても KahelOS の Artwork は素敵だ!間違いなく KahelOS は最高品質のグラフィックデザインで装飾されている。Arch Linux を基盤に開発されており、初リリースは2009年12月26日。Rolling Release 形態の Distro だ。僕は、今から半年ほど前 Linux とはまるで関係ない話題を検索した時、偶然に KahelOS を見つけた。亜熱帯要素に溢れたものが大好きな僕は、瞬間的に実機導入を決定。しかも KahelOS 専用に SSD を購入するという思い切った行動にまで出て、準備万端整えたのだ。こんなに好待遇した Distro は今だかつてない…だが、しかし。

32bit 環境でのみ動作

Aptosid や Ubuntu など Debian 基盤の 32bit 版なら 64bit 環境でも正常動作するものが多いが、最新版の KahelOS は dyne:bolic と同じく完全に 32bit 専用だった。イントールは完結するが Boot 不能なのだ。イントール自体は完結するのが曲者で、期待させておいて再起動すると動作不能。ぬか喜びに、がっくりと肩を落とした思い出がある。SSD は結局メイン機の /var/tmp として Portage や KDE のキャッシュ置き場にシフト…結果的には得したから良し。なお KahelOS を Thinkpad R31 に導入してみるという手もなくはないが、気力的に無理。無気力転身、問答無用。そもそも CD しか使えないし、その CD Drive も故障して動かない。おまけに USB Boot は Bios メニューに存在しない。

物理ディスクの空き容量は最低 9GB が必要

VirtualBox に導入する際には、ここに注意。僕は 8GB で進行してしまったので、最初からやり直す羽目になった。なお 2011年までは公式サイトに System Requirements が掲載されていたが、現在は公式サイト自体が終了している。

インストールは凄まじく簡単

KahelOS は Ubuntu 系と同様に初心者でも、まったく問題なくインストールが出来る。Keyboard を使う場面はユーザー名とパスワードの入力時のみ。後はすべてクリックだけでインストール作業を完了出来てしまう。導入されるパッケージはかなり多いが、待機時間は10分程度。落とせば即使えるのが嬉しい。

そして凄まじいボリュームのバンドルウェア

KahelOS は Web Server としての用途を念頭に置いているようで Apache, PHP が Pre-install されている。規定 DE には Gnome 3 を採用しており、便利な Extensions も先行導入されている。バンドルされているソフトウェアも多彩だ。いや…多彩と言えば聞こえは良いが、ちょっとやり過ぎの感もある。例えば Internet 関連では Firefox, Chromium, Empathy, Thunderbird, Evolution, Epiphany, Pidgin, Gwibber, Hotot, TweetDeck (Adobe AIR) と用途の被りまくった取り合わせ。加えて、ゲームや大小様々な編集ツールが盛り沢山。比較的 Minimalist な僕にとって、この混沌は2000年代前半の Windows 搭載 Laptop そのもの。トラウマである。舞の海が虚空をサーフボードで駆け抜ける勢いでトラウマである。もちろん、これは気持ちの問題であって、動作自体は Linux ゆえに快適そのもの、現実的な問題は一切ない。

現状は更新作業を回避

KahelOS は DVD 形式の配布のみなので Installation の過程で最新 Packages を Download して追加する機会がない。System は可能なだけ最新の状態に保ちたいが KahelOS の Release は今から約3ヶ月前なので Update と言うよりは、既に System 全体を置き換える "Upgrade" だ。実際に更新作業を行うと、かなりな勢いで Error が噴出してしまう。すべての問題解決は KahelOS に精通している Developer でないと難しい、というのが僕の印象。

知っての通り Arch Linux の System 変更は頻繁に行われている。それなりに古い System を更新すれば Dependencies に問題が出るのは当然、その解決は時に困難だ。そのため Arch Linux の Installation 過程には、最新 Packages が導入可能な Netinstall 版が推奨されている。KahelOS が Netinstall 形式を取らない(取れない)のは Official website の閉鎖から鑑みて Server 確保など Resources 面に起因するのかも知れない。

システム更新作業の前に pacman 設定の見直し

pacman -Syu を打つと pacman 自体の更新があり pacman-key の生成を要求された。しかし Guest Addition 未導入な VirtualBox では何の Action も取れないため進行不能。いったん X Window System を起動しマウスをガチャガチャやって key 生成を完了する必要があった。懐かしのキークラならぬマウクラといった状態である。時に、倍数以降の彼はどうなったんだろうか…こうなっていた

sudo pacman-key --init

再度 CUI に戻って pacman -Syu を施行すると、まず package-query, packagekit そして各種 Video Drivers の Dependencies エラーが噴出。それを解決しても、最終的には各 PGP が認証不能で、そのまま終了してしまった。取り敢えず pacman.conf に以下のオプションを記載すれば、この認証問題を回避出来ることはわかった。よろしくなさげではあるが。

sudo nano /etc/pacman.conf
[Option]
SigLevel = Never

具体的には以下のような行動なのだが、ここまでやっても結局は /var/run にエラーが出て終了してしまう。これは、しっかりとした Debug が必要なようだ。いずれにせよ、明日2012/06/25(月)から2012/06/28(木)まで台北なので、今週はここまで!

sudo pacman -Rdd package-query packagekit
sudo pacman -S pacman
sudo pacman-key --init
sudo pacman -S package-query
sudo pacman -Syu

なお ‐‐force で強行するとシステムが大破してしまった。また Packagekit は GUI から更新作業を行うツールで、僕は初めて使ったので詳細を理解していないが、どうも Dependencies 解決機能がない様子。おまけにパッケージのダウンロード途中で Crash してしまうので利用自体が不可能だった。

開発活動に協力する意識での利用を推奨

KahelOS と同じく Arch 派生で気になっていた Frugalware も試してみたのだが、こちらはインストール自体がエラーになり先に進めなかった。今回僕が試した KahelOS 030712 i686 及び Frugalware 1.6 x86_64 はどちらも正式リリースではあるが、まだまだ新しい Distro だ。ここは「開発活動に協力する」という前向きな意識をもって臨むべきだろう。バンドルウェアを絞り込み、安定した x86_64 版の開発が再開されれば、きっと KahelOS は大人気 OS になる。僕は、ともかく動向を追っていこうと思っている。